エクソシスト

今夜、放映される見たいですけど・・・この映画、私は大好き。はじめて見たのは中2の頃。当時ですら10回ほど足を運びました。その後も折に触れ名画座などで見ています。今はDVDも持っているので、わざわざ足を運ぶことも無いんですけどね。
少女に乗り移る悪魔対神父、という図式で、いわゆるオカルトモノとして語られることがほとんどだと思いますが、当時から私は若い神父のカラス神父(ジェイソン・ミラー)に注目していました。実際の話は彼の苦悩を中心に描かれています。年老いた母親を独居させている苦しさ、彼女を老人ホームに入れるつもりが病院に閉じこめる結果になり更に苦悩を募らせる。そんな彼が悪魔払いを頼まれるのですが、それは悪魔と対決すると言うより自分自身の苦悩との対決の色合いが濃いです。悪魔は人の弱みにつけ込むと言うメリン神父(マックス・フォン・シドー)の言葉の通り、悪魔(リンダ・ブレア)はしばしば彼の母親を呼び出し彼を責めます。責めを受ける彼は実は自分自身と戦っているかのようです。人は誰でもそういう苦悩を抱え、立ち向かわなくてはならないのだ、と教訓めいたことは抜きにしても、子供心にも印象に残る話でした。今でもこの作品をぬきに、私の成長を語ることは出来ません。ちなみに、母親クリス役のエレン・バースティンがとても好きです。その後のアリスの恋はやっぱり私の中のベスト10に入ります。でもやっぱりジェイソン・ミラーマックス・フォン・シドーが好き。この二人を抜きにして、この話は成り立ちませんね。それに、刑事役のリー・J・コップとか、その後の私の渋め中年俳優好みの種はこのころ養われたと思います。
それからこの映画のテーマ曲:チューブラー・ベルズはやっぱり今でも愛聴しています。