最後のお勤め 終わりました

torabon2006-03-27

私から贈る、最後の言葉 でした。
年長組のみんな、卒園おめでとう。
年長組、と言われるのも今日が最後です。4月になると、教科書で重くなったランドセルを背負って小学生としての長い長い6年間を始めますね。この一年、楽しかったですか?楽しかった思い出もランドセルに詰めて、4月からの新しい生活を今まで以上に楽しんでくださいね。

保護者の皆様、本日はおめでとうございます。
思えば一昨年の民間委託の騒動以来、不安にさいなまれながら迎えた新年度。あれもこれもわからない・・そんな毎日の中で、ふと気が付くと子ども達は笑顔で通うようになり、いつしか当初の不安もぬぐい去られたような気がしていました。そうした生活を陰で支えてくれたt担任の先生、主任、本当にありがとうございました。そして、2人を良きに付け悪きに付け陰で支えたであろう事務長、園長先生もお疲れさまでした。

私は騒動の流れで保護者会長という大役を引き受けましたが、予想はしていましたが想像以上に大きなダメージを受けてきました。お祝いの席にどうかとも思いましたが、この一年を振り返って最後にお話を3つさせてください。

まず、食育 という言葉について。この言葉は現在一人歩きして、本当はなにを言っているのかわからない人も多いのではないでしょうか?手作り、地産地消、そんな言葉が付随して語られることも多いのですが、本当はもっと簡単なことではないでしょうか?家庭で、3食をしっかり取ろう。そんなことが大本なんですね。小学生の4人に1人が朝食を満足に取らないという調査結果が先に発表されました。それはすなわち、家庭で食事を用意しない、あるいは子ども達の食生活が乱れても自浄作用が働かないということを意味しています。冷凍食品を使うことが悪、なのではなく、食べることの大切さや、生あるモノの命をいただく、という感謝の心を教えていく、それが本来の食育です。自分の家の食生活を振り返ってみてください。

二つ目に、意見を言う、という行為の意味。子ども達がのびのびと意見を言う、こんなすばらしいことはありません。誰に遠慮する訳でもなくずけずけ言う、それは子どもの特権でもあります。ところが私たち大人はどうでしょう。言いたいことをぐっと飲み込む、見て見ぬ振りをする、そんな対応と、言いたいことを言うだけ言って知らん顔する、こんな対応、大きく分けて二つに分かれてしまいませんか?話し合う、その行為は尊いモノです。ところが、匿名で言いたいことだけ言う、あるいは先に攻撃して自分のわがままを貫く、そんな行為がまかり通っています。。私はこの一年間に何度も匿名投書を受け、中傷されました。その内容は思い出すのも嫌になるようなモノで、私ばかりか家族までも傷つけてしまいました。匿名ならなにを言っても良い、そんなインターネット掲示板のような感覚でモノを言うのは、いずれ自らの存在と発言する権利を制限される方向に世の中が動いていってしまう危険な兆候です。親という立場は、それだけで社会的責任は重大なはずです。少なくとも職に就いている私たちが取るべき行動ではないと、みなさんならわかっていただけますよね?
誹謗中傷、匿名の無い物ねだり、憶測や又聞きを根拠無く信じての発言、そんな悲しい行為は止めませんか?もちろん、この保護者の中にいるとは思いませんけどね。

3つ目。主役、ということ。
言うまでもなく、園の主役は子ども達です。でも、主役はそれを支える人によって輝きます。支えるのは、私たち保護者、そしてこの場を提供してくれる園、それを包括する市役所。名脇役が居てこそ、主役が輝くのです。そして、視点を変えれば、私たち保護者もまた毎日を精一杯生きて子育てをする主役です。更に、園の方々も、市で働く方々もみんな主役ですね。ちょっと視点を変える、互いの立場を主役と見なして尊ぶ、そんな心がみんなを支え、支えられる共同体を形成するのだと思います。言いたいことだけ言う、自分さえ良ければ、我が子だけ良ければ、そんな心を捨て去り、一歩譲る気持ち、それを大事にしていきませんか。見渡せば、みんな主役、ですよね。


これは私が保護者会長として、卒園するみんな、その保護者、そして、保育園の先生達、辞めていく先生達全てに送る最後の言葉、でもあります。
私の大好きな言葉、を送ります。
「あこがれは、僕の手と足を動かす。倒れてもも転んでも、遙かなるあの地平に向かい走り続ける」

この一年を振り返り、楽しかったこと悲しかったことを差し引きすれば、私は圧倒的に楽しいことが多かったと言えます。些細なことも楽しむ余裕、これが人生を良くも悪くもしてくれる大事な鍵だと思っています。この一年、保育園の園児と過ごした日々を胸に、これから先の成長に思いを馳せ、子ども達と共にあこがれを胸に明日からをゆっくりでも良いから歩いていこうではありませんか。

あこがれは、僕の手と足を動かす。倒れても転んでも、遙かなるあの地平に向かい走り続ける。