東京湾景第4話(核心へ 暴走編)

ソニン・・・ドグマに降りて槍を使え。」
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「お母様、私を護ってね。」
ソニン否、李 紀香(い きひゃん)がロンギヌスの槍を右肩に抱え、エッサホイサとドグマから地上へと急ぐ。

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そのとき、亮介(和田聡宏)が何かを感じた。涼子(偽名)実は美香(仲間由紀恵)は脳
裏に母の叫び声と、ソニン否、李 紀香(い きひゃん)の咆哮を聞いた気がした。二人は
同時に立ち上がった。
「何かが来るよ・・・・」
(以上、第3話)

ソニンロンギヌスの槍ストライクドッグの右肩に抱え、地上の出るべく射出口のリニア発進台に乗る。地上へのゲートが順に開き、ストライクドッグはシポ〜ンと言う音ともに一気にお台場に飛び出る。ズッ、ストライクドッグがお台場の砂浜に立つ。サーチスコープは直ちに亮介(和田聡宏)・涼子(偽名)実は美香(仲間由紀恵)を捉える。ソニンの操縦桿を握る手にも力が入る。
「そこか・・・・。お姉ぃたまを返しなさい。」
ソニン、違うの・・・これは私が自分の意志で決めたことなの。信じて。」
「駄目、お姉ぃたまはこの男に騙されているのYO!」
ソニンさん、全く聞く耳を持たない。

亮平(和田聡宏)が涼子(偽名)実は美香(仲間由紀恵)をかばい、つぶやく。
「下がっていなさい。ココは私が引き受けよう・・・大丈夫だから。」
そういうと、ざっと砂を蹴り駆け出す。お台場冒険王の会場の一画に駆け込み姿を隠した。ブ〜ンといううなりとともに、砂の中から立ち上がったのは旧ザクだった。一瞬たじろぐソニン。しかし、旧ザクと搭載コンピュータが判定するやいなや、ニッと笑った。
「こんな古くさい機体で私に立ち向かおうというの?*1ふ・・・お笑いだね。あんた、死んでるよ、もう。」
「そうかな?ソニン君、君にモビルスーツの格闘戦の仕方というのを教えてやろう」
そう言うが早いか、とても古い機体と思えない機敏な動きでストライクドッグとの間合いを詰めていく。あっという間の動きにソニンがたじろぐが、ロンギヌスの槍を構え亮介(和田聡宏)の乗るコックピットに狙いを定める。と思う間もなく、旧ザクはジャンプをしストライクドッグの背後に回った。背後から羽交い締めにされ悶える暴れるソニン否、ストライクドッグ。接近されてはロンギヌスの槍すら無用の長物だ。

その様子を見ていた涼子(偽名)実は美香(仲間由紀恵)がたまらず叫ぶ。
ソニン、もうやめて。亮介(和田聡宏)さんもやめて。なんで私たちが実の妹と戦わなくては行けないの?ソニン、お願い、あなたの腹筋が見事に割れていることも、インディーズ落ちしたことも、ホールの収容人員が1500人なのに300人位しか入らなかったことも、みんなみんな内緒にしておくから・・・もう私たちを許して・・・ね、お願い。」

その叫びに呼応して、ジタバタしていたストライクドッグの動きがパタと止まった。徐々に力を抜く旧ザク。と、いきなりひじ鉄食らわせ*2見事なダッシュを決めるソニン。距離を確認しつつ振り向きざまにロンギヌスの槍を亮介(和田聡宏)のコックピットめがけ投擲する!その鋭い切っ先は旧ザク否、ニュータイプの亮介(和田聡宏)をもってしても回避できるモノではなかった。ズズッ、一瞬鈍い音が響き渡るとコックピットを貫いたままロンギヌスの槍旧ザクごと虚空の彼方へ一直線に飛んでいく。勢いは止まらずそのまま第1宇宙速度に乗り、月面軌道へと到達してしまう。

ガッツポーズを取るソニン、否ストライクドッグ。

お台場から見る満月には、旧ザクロンギヌスの槍に串刺しにされた(焼き鳥のような)のシルエットが浮かぶ。
果たして涼子(偽名)実は美香(仲間由紀恵)は亮平(和田聡宏)と再開できるのか?

その様子をドグマの中でじっと見守るNERV要員たち。その中に
「まだよ、まだなの、ソニたん。亮平さん(和田聡宏)を奪ったあの女を叩かないと!」
そうつぶやく嫉妬に狂うリスカ女・愛のストーカ戦士・ハニー(佐藤江梨子)の姿があった。

以下第5話へ。

*1:まるでドアンの島のお話ね、とソニンが言ったかは定かでない

*2:そんなことが出来るのか未確認ですが